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TAG : 高分子

ヒアルロン酸美容液再入荷!!

今日はWECO BASEに来店される一般のお客様向けのブログです^^

「アレはもう無いの?」

と毎回言われるので再入荷しました^^;

毎回のことですが化粧品原料の粉末の画像をアップするとなんだか怪しげな薬に見える^^;ちなみにこれはヒアルロン酸の粉末ですよ☆

↑のヒアルロン酸粉末はたったの1gで6000mlの水分を吸収し、貯え続けることができます!!

とりあえず↑のヒアルロン酸粉末を正確に1g計り、精製水で1:100の割合でヒアルロン酸1%溶液にすると…

↑こんな感じにドロッドロ・ネバネバ~っとした粘性の強いジェル状になります。

よくドラッグストアで「高純度ヒアルロン酸配合!!」なんて化粧水や美容液見かけるけれど、あの粘性からして0.0?%…これ以上いったら嫌われてしまうから言えない^^;

で、↑これがヒアルロン酸1%美容液!!NET 50ml/2.625円(税込)

内容成分:水、ペンチレングリコール(保湿剤)、ヒアルロン酸Na(低分子・高分子)

特徴:シンプルな配合・無香料・無着色・パラベンフリー…かな^^

使い方

・シワの気になる部位にそのまま美容液としてお使い下さい。

・100ccの精製水にグリセリン3%と↑のヒアルロン酸を3~5プッシュ混ぜて化粧水として使えます。また、コットンに染み込ませて高保湿パックとして使えます。

・現在お使いのシャンプーやボディーソープ、化粧水に1~3プッシュ混ぜて使うと保湿力アップ!!

・洗い流さないトリートメントとして使うと毛先の収まりが良くなります。

※ヒアルロン酸1%とはいっても肌に対しては高濃度の為、稀に肌に合わないときがあります。そのときは精製水で希釈してお使いください。

予定ではこのヒアルロン酸美容液を来年の6月に200mlサイズで量販できるよう調整中です。現在WECO BASEでは業務用トリートメント処理剤やパーマ液など4種類の研究開発を同時進行で行っていますので、ヒアルロン酸美容液の量産ができず50mlという少量・少数での入荷のため、すぐに欠品してしまうかもしれませんがご理解のほど宜しくお願いします。

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ケミカル

中性システアミンでクリープパーマ

クリープ時に使用したケラチンはファイマックスー750Ver.と某有名:アルキル化ケラチンVer.で検証。

毛束はカットウィッグの“SPILO 102 ライトブラウン”から切り取ったものを使用。

還元剤は現在開発中の中性システアミン7%で手順は以下の通り。

①20mmロッドに中性システアミン7%塗布、湿熱で10分。

②中間水洗

③左がファイマックスー750(φ型ケラチン)を精製水で10倍希釈、右がアルキル化ケラチン(γ型ケラチン)をエタノール35%溶液で10倍希釈したもので10分湿熱クリープ。

④クリープ後ヘマチンでケラチンを架橋

⑤バッファ剤…φ型の酸縮合による高分子化の為。

⑥ブロム酸を7分の2度付け。

 

ウェット状態↓ではあまり差は無いけれど、クリープ無しのコールドパーマホットパーマに比べればかなりウェーブが安定している…まぁ、本当はアルカリでアクティブさせたクリープが一番なんですが^^;

ドライ後↓はクリープ時に使用したケラチンPPTの種類の違いでは驚きの結果です!!

左がファイマックスー750で右がアルキル化ケラチンです…一目瞭然の結果ですね^^

柔軟性、ハリコシ、手触りはどちらも遜色ない…ただ違うのはファイマックスー750の方が“ツヤツヤ☆”そして“軽いっ!!”

個人的には美容業界最強!?の某有名会社のアルキル化ケラチンの方が安定したウェーブ形成すると予想してたんですけど^^;結果的にはWECO BASEのファイマックスー750の方がダレが少ない♪

結果から考察するに…

同じ疎水性ケラチンでもファイマックスー750の分子量は750、今回使用したアルキル化ケラチンの分子量は20000~40000。

つまりファイマックスー750という低分子の方が毛髪内部のダメージ箇所隅々までに行き渡り、毛髪内部の細部まで浸透し、ヘマチンにより架橋…たぶんこのときにヒスチジン残基に結合する量が必然的に高分子のアルキル化ケラチンよりも効率が良かったのだと推測。

さらに、ファイマックスー750の最大の特徴、酸縮合により分子量約750から約24000へ分子量が高分子化する為、毛髪内部をクリープ後分子量が増した為に形状が安定し、ドライ後のダレが最小限に止めたと推測する。

どちらも内部・外部に作用しますが、イメージ的にはファイマックスー750が主に内部から…アルキル化ケラチンが主に外部からってとこでしょうか^^?

 

 

 

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ケミカル , Libra Carl 5&7&9 コスメ系パーマ液

Forest Shampooの特徴

たくさんのサロン様から“Forest Shampoo“や“ファイマックスー750”の販売方法などのお問い合わせがあるなか…

「“Forest Shampoo“は特にどんな効果に優れていますか?」

とのお問い合わせが多かった為、今日“Forest Shampoo“が髪に与える効果を理論的に説明します^^;

界面活性剤はコカミドプロピルベタイン(両性界面活性剤)をメインにして、助剤にアミノ酸系界面活性剤(アニオン性界面活性剤)を構成しました…その他の成分にはφ型ケラチングロスフィリンペリセアに続きカチオン性高分子を中心に配合しました…ここに“Forest Shampoo“の技術的な秘密が!!

某メーカーのように界面活性剤のみでトリートメント効果を最大限発揮するならシルク界面活性剤をメインにした骨格処方を真似してしまえばそれなりに良いものはできると思います^^;…ただ、シルク界面活性剤は高価な為、製造単価が跳ね上がる分それは最終的にお客様の負担が大きくなるということになります。

なので…製造単価を抑えつつ、トリートメント効果を最大限発揮するには界面活性剤と添加するトリートメント成分のバランスが生命線になってきます。

ちなみに“Forest Shampoo“の技術的な秘密とは…両性界面活性剤をメインにアニオン性界面活性剤を助剤として加え、カチオン性高分子を高濃度に処方したこと!!

どういうことかというと、両性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性高分子で骨格処方されたシャンプーはすすぎの際に水に不溶性のトリートメント成分によるコアセルベート(複合体)を形成するという特徴があるってことです♪

“Forest Shampoo“の何の成分がコアセルベーション(複合化)するかというと…

γ型高分子ケラチン(分子量:40.000)、α型高分子ケラチン(分子量:45.000)キトサン(分子量:80万)、カチオン化セルロース(分子量:40万)のカチオン性高分子です。

公表している時点でもう秘密では無いのですが^^;…でもハッキリ言えば“Forest Shampoo“に似たようなものは作れても同じものは作れないんですね★

シャンプーすすぎの際コアセルベートの生成条件として…

・表面電荷密度だったり…濃度…ポリマーの種類…電荷密度…分子量…イオン強度とかいろいろ^^;

これらの配合が0.05%変わるだけで質感は異なってきますし、髪にとって悪い方向にコアセルベートしかねない^^;

ただ言えるのは“Forest Shampoo“に含まれるトリートメント成分は一種類当たり最低で0.5%以上3%未満配合ということ!!少なく感じるかも知れませんが市販で販売されているトリートメントに含まれるトリートメント成分の50~300倍の濃度だということです。

※何故分かるかといえば…配合原料の原価、成分配合の番手、販売価格を推測すればトリートメント成分のおおよその配合%はある程度分かるんですけどね^^;

ちなみに“Forest Shampoo“にはシリコンを含みません。質感の向上にはシリコンは絶対に欠かせない成分なのですが、シリコンを流用したコアセルベーションは使い続けることによって、例え0.01%の極うす~い剥がれやすい濃度でも剥がれにくい強固な皮膜形成をするからです。

なので“Forest Shampoo“使用時はノンシリコンシャンプー同様に髪質によって多少軋むかもしれませんが、コンディショナーやトリートメント無しでも乾かすと柔らかでサラサラの質感になります…これは子供の毛髪と同じ!!濡れると軋み、乾くとサラサラ☆

カチオン性高分子(ケラチンやキトサン)を利用したコアセルベートは健康毛に類似した毛髪表面に整える効果によるものです^^v

“Forest Shampoo“には他にφ型ケラチン(分子量:750)、ペリセア(分子量:834)のアニオン性低分子も高濃度に含みますが、すすぎの際にカチオン性高分子とイオンコンプレックスを生じコアセルベートします!!

おまけにヘマチンを処理剤並みに高濃度処方したのでカラーやパーマの前後に使用するととても効果的です。詳しくはここをクリックして下さい→カラー剤とヘマチンパーマ剤とヘマチン

 

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Forest Shampoo ダメージケアシャンプー , ケミカル

カチオン化φ型ケラチン

新しい原料が手に入りました♪

真ん中に映っている“TK-C…カチオン化φ型ケラチン20%溶液!!”

従来のφ型ケラチンをカチオン化したもの!!ダメージ部分の吸着率をUPしたタイプです☆

従来のφ型ケラチンについてのブログはこちら→羽毛ケラチンφ型ケラチン←読んでから↓見てね!!

ちょっと以前にこのφ型ケラチンの性質を利用して一つ面白いホームケア商品を作ろうと思ってたの^^;

φ型ケラチンは酸とカチオン処理することによって分子量750が24000以上に高分子化するって性質!!

であれば、リンス・コンディショナーは毛髪を等電点に安定させる為にpH5前後に調整され、帯電防止の為にもちろんカチオン化されてるでしょ?

ならシャンプー後に“φ型ケラチン1%溶液”を塗布してリンス・コンディショナーして貰えれば…使えば使うほど内部補修して健康毛に近づくってね♪

でも、ある理由からWECO BASEオリジナルの“Forest Shampoo”にφ型ケラチンを配合しちゃいました!!

ちなみに…1%っていったら少なく配合してるイメージ持つ方多いかも知れませんが…これってホームケア商品レベルなら立派な高濃度!!

これって商品を製造販売する立場にあるから分かることだけれど、よく成分表示にいろいろ書いてあるけど0.01%以上配合してあれば効果はあまり期待できなくても記載できる…いや、記載しなきゃならないの。

で、成分を多く配合している順に記載しなきゃなんだけど、薬事法で面白いのが0.1%以下は順不動!!

なので0.09%の防腐剤よりも0.01%配合のシルクやコラーゲンなどが上位に記載されて…“高配合!!”とか、“高濃度処方!!”って記載できちゃうし、実際そういう風に謳っているメーカーも…^^;

だからトリートメント成分“高配合!!”とか、“高濃度処方!!ってあんまり信じちゃいけない…そういった商品使っていて効果でました?ってね。

もちろん、WECO BASEオリジナルの“Forest Shampoo”にはφ型ケラチン1%添加してますよ~!!使えば一回で分かる効果です☆

って話が逸れちゃいましたけど、今回のこの“カチオン化ケラタイド”組み合わせからいってトリートメントに処方するつもりです。

まだ“Forest Shampoo”と対となるトリートメントが完成してませんからね^^;

他にもサロンワーク用に“カチオン化ケラタイド”を複合したPPT処理剤としての展開も考えてますが、そちらはもう少し研究してからなのでお楽しみに!!

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ケミカル

ブチロラクトンチオール

酸性パーマの還元剤でウェーブ効率が良い!!といえば皮膚への感作性の強い“チオグリセリン”また酸性側では品数少ない“システアミン”の二つがあるけど一番入手しやすいのはやっぱり“スピエラ”でしょうか?

ってことで今回はスピエラについて^^;

 

スピエラの特徴はなんといってもpH5.5という酸性領域において67%というウェーブ効率を発揮します!!

ちなみにpH9のシステインのウェーブ効率は62%…まぁ、計測の仕方次第ですけど^^;データ上はアルカリ領域のシステインを凌ぐウェーブ効率の良さです♪

でも良い事ばかりではありません…

(1)2回、3回と繰り返すとキューテイクルの剥離、パサつきが起きる。

(2)匂いが…。

 

スピエラ還元剤が発売されたばかりの頃、そんな問題に悩まされた僕のプチ実験?を少しだけ公開★

(1)2回、3回と繰り返すとキューテイクルの剥離、パサつきが起きる…ってこれもスピエラの特徴でスピエラは疎水性部分に馴染みやすいことからキュー ティクル最表面のF-レイヤー(18MEA)~コルテックスのCMC部分をスピエラが浸透・通過して行く時に油分を奪って(脱脂作用)しまうからですね。

対処方として一番結果が良かったのはペリセアやセラミドなどCMCを前処理で内部の油分を強化し、さらに高分子疎水化ケラチン(アルキル化ケラチン)で補強します。

また、親水化した毛髪を疎水化することでスピエラの均一な浸透還元が可能になります。

後処理にはラメラ構造の疎水性皮膜と含水性皮膜を形成するリピジュアNAとCの混合液でパサつきを抑えれました。

また、ペリセアとリピジュアはイオンコンプレックスを形成するので、中間処理にペリセア塗布し、後処理にリピジュアを塗布すると強力なラメラ構造を持ったナノスケールの皮膜形成をするのでオススメです!!

リピジュアに川研ファインケミカルのキトアクア(キトサン分子量40万)混合はより良い結果が出るでしょう!!一丸ファルコスさんのキトフィルマー(キトサン分子量80万)なら混合せず別で塗布すると非常に良いです。個人的な好みは後者ですが…。

 

(2)匂いが…スピエラって独特の匂いが気になりますよね?シンプルにグロスフィリンなんかをロッドアウト後に原液で揉みこむとある程度匂いは抑えれます♪

一時的に匂いをほぼ完全に抑える効果としては“シクロデキストリン”…ってわかりやすくいうとファブリーズのこと^^;

成分的にはとうもろこしから取れる“シクロデキストリン”(α体、β体、γ体あります)ってものなんですけど、これには“包接作用”といって臭いの元であるアンモニアやメルカプト基を包み込み臭いを断ちます!!

まぁ、時間と共に“除放”して臭いは再発しますが^^;それ以前にファブれません!!ウィッグの実験段階で消臭候補から除外でした!!

スピエラとシステアミン共通で消臭効果&ウェーブ保持率が最高なのは2剤に過酸化水素の使用ですね!!

※でもスピエラもシステアミンも化粧品登録なので、過酸化水素の酸化処理は薬事法に引っ掛かりますのでアウト~!!

やっぱり高濃度のグロスフィリン揉み揉み3分放置するのが無難です♪

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ケミカル

クリープパーマ

最新記事→簡単クリープパーマ♪

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《愛知県シネシネ団のS・Hさん》からクリープパーマ理論とクリープパーマに相性の良いPPT処理剤に関するリクエストで、前回はPPT処理剤について書きました。

なぜPPT処理剤の特徴を先に書いたかというと…説明が簡単だから!!使えばわかるし^^;だけどクリープ理論は簡単だけど難しい…地球はなぜ回転するの?ってくらい説明が簡単で難しい!!

なので始めに簡単な手順を書いてから、後半ネチネチと理論を書いてみます。

一剤はアルカリ還元剤で5~10以内で還元終了→→→中間水洗→→→CMC、ケラチンPPT塗布→→→湿熱加温(クリープ)→→→バッファ→→→2剤で酸化処理☆

上記の手順でクリープパーマは簡単に出来てしまう…けれど1つ1つの工程に幾つかの注意点があるので、各工程で起きている毛髪内部の状態に注意点を交えて書いてみます。

まず始めに、《一剤はアルカリ還元剤で5~10以内で還元終了》…必ずpHはアルカリ領域の還元剤を使用!!クリープはアルカリ領域で毛髪を膨潤させた状態を利用するので、オススメはハードタイプのチオグリコール酸!!長時間低アルカリの還元剤を毛髪にさらしてるよりも、チオグリコール酸ハードタイプの薬剤で短時間還元したほうが毛髪へ与えるダメージは少ないですしね^^;

《5~10分で還元終了》…5分経過でテストカールします。通常のパーマと違いクリープさせる事によってウェーブ効率を上げるので60~70%程度の還元度合いで充分!!

また、還元させすぎると毛髪自体が疎水性から親水化が進み弾性が分刻みでどんどん低下しますので根本的に疎水性ケラチンの弾性を利用するクリープパーマの理論が難しくなります。こうなったらただのパーマですよね?

さらにハードタイプの還元剤は平均的にpHが約9前後と高いので10分以内に終了させないとCMCの破壊が…ダメージ原因がアルカリなら中性や酸性タイプの還元剤を使えばいいのですが、これではクリープは…無理!!

《中間水洗》…一番初めに書きましたがクリープパーマはアルカリによる膨潤を利用するものなので^^;毛髪内部がアルカリによって膨潤した状態から中間水洗することによってアルカリ剤や還元剤を毛髪内部から抜き取ります。さらにアルカリと水の浸透圧を利用して水膨潤をさせます…コレ重要!!

ここまでを要約するとチオグリコール酸ハードタイプの薬剤で短時間で親水性部分を還元し、中間水洗によりさらに水膨潤させることによって次の工程クリープ(変形、ずらす)をさせやすい状態にします。

《CMC、ケラチンPPT塗布→→→湿熱加温》…先ほどまではクリープさせる為の準備です。ここからがクリープさせていくことになるのですが…中間水洗後、毛髪内部は還元状態になっています…この時点でもうクリープ(歪み、変形、ずれる)は始まっています^^

還元剤で“S-S”から“SH-HS”の還元状態にしました…でも60~70%までしか還元していません…ちなみに毛髪内部では“S-S結合”以外の“イオン結合”“水素結合”も切断されて、安定したαへリックス構造から不安定なβランダム構造へと立体構造が変化しています。

この時ロットに巻かれた毛髪内部の分子内に歪みが生じた状態を放って置くと還元されたSH基がまだ還元されてない“S-S結合”に還元作用し、分子内の歪みを解消します。還元したことによって新たにできたSH基は連鎖反応を起こし次々と切断を繰り返します。

これを“SS/SH交換反応”と呼ぶのですが身近なとこではアレです…パン生地って捏ねたあと寝かせますよね?小麦のタンパク質グルテンも同じ交換反応で寝かすという工程でモチモチ感を出します♪超熟パンパーマではなく…クリープパーマも同じです^^;

このSS/SH交換反応をさせることで不安定なβランダム構造から安定したβシート構造へ変化するときに…ミクロフィブリルケラチンとマトリックスケラチンが並行状態になると分子間に側鎖結合ができます。これによって弾力のあるモチモチっとした状態へ変化が起きます。簡単に言えば“イオン結合”“水素結合”“疎水結合”の再配列ですね^^

ここまでがクリープパーマの本質《クリープ(変形)》させるということですね!!これをさらに効率よくするには毛髪内部の分子間をクリープ(ずれる)させやすい状態にすれば良いのです…そこでCMCの登場です^^v

《CMC、ケラチンPPT塗布→→→湿熱加温》…傷んだ毛髪はラメラ結晶が破壊もしくは低下してます…つまりCMCを補給しなければクリープ(ずれる)させるのが難しくなりますので補給します。

また、傷んだ毛髪内部は還元剤で“S-S結合”を切った時点でケラチンが少なからず流出してますので補給します。前回のブログで書いた通り相性の良いPPT処理剤は解りますよね?詳しくはこちらを参照して下さい→理論武装最前線~化学修飾~

疎水性の強い分子量20000以上の高分子ケラチン!!特にクリープパーマはCMCを併用するためアルキル化したものが非常に相性が良いです^^また分子量が20000以下になると親水性寄りになる為パーマがダレる可能性があり非効率的^^;コラーゲンなんてもってのほかです!!

《CMC、ケラチンPPT塗布→→→湿熱加温》…CMCとケラチンPPTを塗布したら湿熱加温をします…この時は温度に気をつけましょう!!ラメラ結晶は40~50℃付近になると結晶性を保てなくなり粘度が低下します。この粘性低下状態が一番効率良くクリープさせることができるのですが、あまり温度が高すぎるとかえってCMCの流出が多くなり仕上がりはパサパサします。

ローラーボールで湿熱加温する場合は蒸したタオルで包み、さらにラップで包んだ状態で40~50℃を保てる設定温度で固定します。パルッキーは40cm程離した距離が約40℃前後です!!

「直本工業のパルッキーでなければクリープパーマは出来ない?」とよく聞かれますが…湿熱状態が保てれば何でも良いです♪CMCは40~50℃で融点に達するので^^;ただWECO BASEでは使いやすいってだけでパルッキーを使用してますけどね。

話は戻りますが、CMCとケラチンPPTを塗布後湿熱加温する事によって効率よくクリープ(SS/SH交換反応)させます。βランダム構造からβシート構造に安定してくると、ロットに巻かれた毛質が触るとモチモチするのが解ります^^そしたら次の工程に移ります。

《バッファ→→→2剤で酸化処理》…酸リンスや2剤はウォーマトロン?でお客様が冷たい思いをしないように温めてあるのですが…クリープ直後は常温の冷たい酸リンスを塗布します。βシート構造に安定してますが…酸と冷水によって効率よくギュッと収斂させ、内部をさらに安定状態にして2剤処理をする為です☆

2剤塗布…これで終了です^^

そもそも何故クリープパーマが必要な技術なのでしょうか?正直、手間が掛かるから面倒臭いですよね?それでも必要なのです!!それは既存のパーマでは2剤の酸化不足が原因だからです^^;…通常のコールドパーマの様にしっかりと還元した場合S-S結合の再結合率は約80%前後です。

残りの約20%のSH残基といえば後日どうなるでしょう?…システイン酸になってごわついたり…仮にアルカリ剤が除去しきれずに残留してたらランチオニンや混合ジスルフィド結合が生成されて次回以降のパーマがかかり難くなったり?

…それはちょっとマズイですよね?

なので毛髪自体の内部構造をクリープ(変形、ずらす)させることによって共有結合以外の二次的結合力を高める事で残りの約20%のSH残基を減らすのです。

今から約60年前のクリープ理論はウェーブ保持が目的でした…現在のクリープ理論はウェーブ効率の上昇に加え、毛髪のダメージ軽減又は補修が目的だと思います。

 

今日も長々と読んで頂きましてありがとうございます!!

愛知県シネシネ団のS・Hさん…リクエストのクリープパーマ理論はこんな感じでよろしいでしょうか?

僕自身いろいろと毛髪に関する様々なデータを取ったり試行錯誤しながら研究し、解らない時は大手メーカーさんの文献を拝見させて貰いながら紡ぎ出した途中結果のクリープパーマ理論なのでハッキリ言ってとても不完全な理論です^^;たぶんメーカーさんが公表しているクリープパーマ理論とは違うと思いますし、きっと何かもっと良い方法はあると思います!!

また、これからも新しい理論が次々と出てくると思いますので、上記のクリープパーマ理論はあくまで数ある中のひとつと思って下さい。

※僕がクリープ時によく使用する処理剤…参考にしてみて下さい。

・ケラチン系(アルキル化高分子γ型ケラチン、アルキル化高分子α型ケラチン、φ型ケラチン)

・CMC系(セラミド、ペリセア)

・NMF系(尿素、アルギニン、リシン、ヒスチジン)

・他(シルク、ヘマチン、キトサン、18MEA)

濃度・配合比率は髪質に合わせて調節して下さい^^;

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ケミカル

理論武装最前線~化学修飾~

《愛知県シネシネ団のS・Hさん》からクリープパーマ理論とクリープパーマに相性の良いPPT処理剤に関するリクエストがあったのですが、始めに基本的なPPT処理剤の種類について書いてみます^^;

PPT処理剤といえば、ケラチン、シルク、コラーゲン等いろいろあるのですが、僕がPPT処理剤を使用する際に一番気にする重要ポイントはどんな化学修飾されたものなのか?です。例えば同じケラチンでもカチオン化されたものなのか?またはエステル化…シリル化…アルキル化…で、効果が変わってきますし、使用するタイミングを間違えるとカラー剤やパーマ剤などの薬剤を阻害する可能性もあります。

サロンワークでよく使用される代表的な化学修飾4つがこれ↓

・カチオン化…ダメージ毛への吸着性アップ、さらに毛髪に柔軟性を与えつつ帯電防止!!

・シリル化…熱処理により 高分子化し、吸着性アップ、皮膜形成することで艶感、光沢感アップ!!

・アルキル化…油性成分と結合することでダメージ毛への吸着性、艶感、柔軟性アップ!!

本来、加水分解されただけのPPTに無い機能を上記のような化学修飾をさせる事によってダメージ毛に対しとても有効的な効果を付加させることが出来るということがわかると思います!!

なぜ化学修飾されたPPTが重要ポイントかというと…例えば化学修飾されてない“ケラチンPPT”これをカラー剤やパーマ剤に前処理や中間処理に使用すると、カラーの退色、パーマのダレが起きます…え!?って思います???

化学修飾されていない加水分解されただけのケラチンPPTはアニオン性なので…つまりカラー剤は毛髪内部で酸化重合して発色しますよね?このとき染料中間体のジアミン類はカチオン性なのでアニオン性であるケラチンPPTと酸化重合を起こし毛髪自体の染色がどうしても甘くなってしまう^^;こんな時はカチオン化またはアルキル化したケラチンPPTなら染色効率が良くなります!!

また、化学修飾されていない加水分解されただけのケラチンPPTでパーマがダレてしまうのは原料の問題でもあるのですが、ケラチンは加水分解する過程でシスチンのジスフィルド結合を還元し、架橋構造を無くす事で水への溶解性を高める反面、分子構造がバラバラになってしまいます。つまり低分子化されたケラチンは毛髪内部に留まっていられないし、還元剤を減力するだけなのでダレてしまうのです^^;こんな時は疎水性の強い高分子ケラチンをエステル化したもので毛髪内部に誘導しやすくしたケラチンPPTがウェーブ効率を上げてくれます!!

つまり…カラーの染色率もパーマのウェーブ効率も化学修飾された高分子ケラチンが有効的なのです!!

とか言いつつ高分子ケラチンだけでダメージ毛が効率よく補修するわけでは無いんですけどね^^;

・“アルキル化PPT+CMC”で吸着性を利用したり…

・“ケラチン+グロスフィリン”の架橋性を利用したり…

・“(高分子ケラチン+ペリセア)+キトサン”のポリイオンコンプレックスを利用したり…

複合的に反応させる事によってダメージ補修を効率よくするのです!!上記3つとシルクPPT、コラーゲンPPT、シリル化PPTはまたの機会に書いてみます^^;

 

愛知県シネシネ団のS・Hさん…こんな感じでよろしいでしょうか^^?次回は謎の椅子ホネーキンの謎々理論…ではなくクリープパーマの理論について書きます^^;

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ケミカル

φ型ケラチン

やっぱりいつの時代も美容師を困らせるのはダメージ毛!!

例えば、6ヵ月の間にカラー・パーマをそれぞれ3回繰り返したケミカル的なダメージ毛にさらにストレートアイロンやカールアイロンで熱変性を起こしたダメージ毛に対し、どのようにカラーやパーマを施術しますか?

カラーを繰り返した髪の毛、どう対処すれば色持ちが良くなる?・・・間接染料のみのカラー剤?微アルカリカラー剤?中性カラー剤?ヘナ?

パーマを繰り返しかけた髪の毛、どう対処すればダメージを抑えて大きなカールやリッジが出せる?・・・スピエラ?システアミン?サルファイト?W還元?クリープ?熱処理?

毛髪に与えるダメージを極力抑えたカラー剤やパーマ剤、技術はたくさんあります。けれど毛髪内部の栄養分が流出したまま施術するよりも、栄養分を補給してから施術した方がケミカル的なダメージを予防しつつ、カラー剤の染色率やパーマ剤のカールの形成力を上げる事によってより綺麗に仕上がります。もちろん縮毛矯正やデジタルパーマによる“ビビリ”も今まで難しいと思われた施術も補修可能になります^^

で、具体的にサロンでは前処理、中間処理、後処理とトリートメント剤を施術工程に組み込むのですが、ただトリートメントをくっつければいいってわけではありませんよね^^;カラー剤やパーマ剤が毛髪に与えるダメージは全く別物なので、それぞれの毛髪内部の損傷度を調べます。

そう何が不足してるか?

基本的にダメージ毛に対してトリートメントを設計する場合、カラー剤やパーマ剤に含まれるアルカリ剤によって毛髪内部のNMFやCMCなどの保湿因子が流出しますので、まずはこのNMFとCMCを補給します。

ただNMFとCMCの分子量はとても小さいのでこの二つを抱え込むように保持する成分ケラチンを補給します!!このときのケラチンは高分子の状態で、結晶性のα型ケラチンと非結晶性のγ型ケラチンを補給します!!

このNMFとCMCとケラチンを毛髪内部に補給することによって擬似毛髪が完成します^^vそうすれば必要以上にダメージは作られないし、カラーの染色率が上がったりパーマのカールが長持ちします♪

 

代表的なものでNMFはアミノ酸や尿素、CMCにはセラミドやペリセアとありますがケラチンは少し違います^^

ケラチンは羊毛から加水分解されて生成されますので原料は同じ!!ただし分解される過程で、α型だったりγ型だったり、分子量を1000という低分子から60000という高分子まで調整され、さらにはアルキル化、シリル化、カチオン化などの化学修飾など製造過程は様々になってきます。そうする事によって同じ原料でも・・・

・カラー剤に適したケラチン

・パーマに適したケラチン

・質感を柔らかくしっとりと、硬くハリとツヤを!!

など、いろいろな質感や仕上がり感をコントロールできます^^

 

ここでちょっと変わったケラチンが一つ^^羊毛由来ではなく羽毛由来のケラチンです☆

ダメージ補修する時、羊毛ケラチンが効果的に補修するのは事実だけれど、どうしてもケラチンのみだと硬い質感になってしまいがち・・・なのでシルクだったりコラーゲンを使ったりするのですが^^;どうもシルクは原価が高くなるし、コラーゲンはパーマ時にダレの原因になって不向きなタンパク質だったりと・・・何か良いトリートメント処理剤はないかなぁ・・・あった!!羽毛ケラチン^^v

基本的に動物の毛はα型とγ型の2種類の組み合わせでできているのに対して、羽毛はφ型ケラチンから出来ていて一つの分子内にα型とγ型の両方の性質を併せ持っているので軽くてしなやかな質感に加え、従来の羊毛ケラチンに比べて疎水性アミノ酸が1.5倍多く含まれるってことが特徴!!

どういう事かというと羊毛のα型ケラチンは螺旋構造・・・α型ケラチンの螺旋が1周するのに平均3.6個のアミノ酸が使われて立体構造になっているのに対し、羽毛ケラチンはφ型ケラチンといって平面的なβシート構造になってて・・・つまりシルクタンパクの構造に近いわけです!!

そう!!ケラチンなのにシルクみたい♪

さらにちょっと面白いのが酸縮合する事によって高分子化するって事!!

WECO BASEが扱っているφ型ケラチンの分子量は750と低分子なのですが、pH4付近の酸処理をすると瞬間的に酸縮合を起こし、疎水性タンパク質に変化!!このときの分子量は24000オーバー^^;

また、WECO BASEが扱うφ型ケラチンはアニオン性なのでカチオン性のものとも結合します!!

通常、高分子ケラチンで頑張っても破断強度は110gf前後までしか修復しないのに対し、いつかのブログでも書いたようにWECO BASEでは毛髪の破断強度を100~130gf付近まで修復します^^v

個人的なレシピは・・・φ型ケラチンにヘマチン+酸リンス+カチオン化18MEAかな^^;

まぁ、なんにしてもφ型ケラチンのみ使用って事はないけどね・・・。

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